鉄鋼スラグとは・・・
鉄鋼スラグは鉄鋼製造工程において発生する副産物で、セメント原料や道路用路盤材、コンクリート用骨材などに利用されており、我が国の社会インフラ整備に幅広く活用されています。
また、鉄鋼スラグは天然資材に比べて、加工に必要なエネルギーが少なく、自然環境保護やCO2削減等、地球環境負荷の削減に貢献しています。
鉄鋼スラグの種類
高炉スラグ
高炉で鉄を生成する際の鉄以外の副産物。冷却の方法によって2種類のスラグになります。
製鋼スラグ(転炉スラグ)
高炉で精製した鉄を鋼にする製鋼行程からもスラグが発生します。徐冷スラグと同様の方法で加工され、岩石状のスラグになります。
徐冷スラグ
溶融状態のスラグを徐々に冷却すると、岩石状のスラグになります。
水砕スラグ
溶融状態のスラグを水によって一気に冷却すると、砂状のスラグになります。
コンクリート用
スラグ細骨材(JIS A 5011-1 高炉スラグ骨材)
用途:コンクリート用
特性:
1)
工業製品なので、品質は安定しています。
2)
天然砂と混合することによって粒度改善に寄与します。
3)
アルカリ骨材反応(*)は、生じません。
4)
有機物等不純物は一切含んでいません。
水砕スラグは、角張っているため、そのままでは細骨材に適していません。そのためスラグ細骨材は水砕スラグを軽破砕して角をとり、固結遅延剤を噴霧して製造します。
スラグ粗骨材(JIS A 5011-1 高炉スラグ骨材)
用途:コンクリート用
特性:
1)
工業製品なので、品質は安定しています。
2)
アルカリ骨材反応(*)は、生じません。
3)
有機物等不純物は一切含んでいません。
*アルカリ骨材反応とは・・・
アルカリとの反応性を持つ骨材が、セメント、その他のアルカリ分と長期にわたって反応し、コンクリートに膨張ひび割れ、ポップアウトを生じさせる現象。