ACID RECOVERY / IRON OXIDE
単なる副産物ではなく価値ある製品へ
自動車、ブリキ缶等に用いられる鋼板を作るプロセスでは、表面についた酸化生成物(スケール・サビ)を溶解洗浄するために、塩酸または硫酸を通す酸洗という工程があります。サビが溶け込み、その役目を終えた酸(廃酸)は、環境負荷低減、有用資源再活用の視点から、リサイクルを行っており、噴霧式焙焼炉や流動式焙焼炉での熱分解法による塩酸再生や、透析膜を用いた硫酸再生のプロセスが確立しています。
当社は1971年、名古屋製鉄所硫酸再生設備操業に携わったことを皮切りに、計6箇所の塩酸再生設備操業を行っています
。製鉄所に欠くことのできない酸リサイクルのノウハウが、テツゲンには蓄積されています。
酸回収プロセスを経て回収された酸は、再び製鉄所で有効活用されますが、同時に製造される酸化鉄[Ⅲ](Fe₂O₃)や硫酸鉄(FeSO4・7H2O)も、家電部品、自動車モーター用原料や、環境・水処理薬品として、極めて重要な原料として、活躍します。